【宝石の見分け方】鑑別③-1 簡単に偏光器を作る方法【鑑定】
偏光検査で使用する偏光器を簡単に作る方法を解説します。
- 偏光器の構造
- 簡易偏光器に必要な材料・道具
- 簡易偏光器の作り方
- 実際に宝石を簡易偏光器で確認してみた
偏光器の構造
偏光器は偏光板を重ねて光を照射する構造です。
偏光器で宝石の単屈折と複屈折を確認する事は宝石を見分ける上でとても重要です。
しかし宝石偏光器は専門器具ですので購入するとなると2~3万円はします。
専門的に宝石を見分けたいのであれば購入するのも良いですが、軽く調べたい場合はけっこう高額ですね。
実はその偏光器を1~2千円ぐらいで簡単に作る方法があります。
金額も安く抑えて手軽に簡単に偏光器を作りましょう。
簡易偏光器に必要な材料・道具
偏光器に必要な材料は3つです。
1.偏光板
これがないと偏光器は作ることができません。
Amazonで販売されております。
「偏光板」と検索するといろいろ出てきますので、お好みの偏光板を購入します。
2.偏光板を支えるクリップ
偏光板を上下で支えるクリップが必要です。
これはダイソーなどの100均で入手できます。
これがあると宝石やアクセサリーの写真を取るときにも役立ちます。
3.下から照らすライト
下から照らして宝石の偏光を確認するために必要です。
これもダイソーなどの100均で入手できます。
これは単四電池が別途必要になります。
形が良いので下においてライトを点灯させるのにはもってこいです。
簡易偏光器の作り方
1.まずはクリップを画像のように挟んでセッティングします。
2.偏光板を上下に挟みます。
注意点 必ず偏光板を片方回して上から見た時に黒くなった所でセットして下さい。
3.ライトを下に置いて偏光板のセットを上に置きます。
これで簡易偏光器の完成です。
とても簡単ですが、使い勝手の良い偏光器ですよ♪
簡易偏光器応用編
スマートフォンと偏光板2枚でなんとかなります。
スマートフォンの壁紙を白に設定し、自動ロックを長めに設定します。
※白の壁紙はネットで検索してダウンロードしてください。
偏光板を回して黒くなるように設定して宝石を間に入れて観察できます。
実際に宝石を簡易偏光器で確認してみた
では実際に偏光器を使用して反応を確認します。
天然ルビーと合成ルビー(両方とも複屈折)
天然ルビーの場合
合成ルビーの場合
ガラス玉と水晶玉(単屈折と複屈折)
ガラス玉の場合(単屈折)
水晶玉の場合(複屈折)
普通の偏光器と同じようにこの簡易偏光器でも確認することができました。
宝石鑑別の代表的な検査は7つありますが、その中でも偏光検査を行う頻度は高いです。
偏光板は金額も高くありませんし携帯しやすいので私も重宝しております。
以上【宝石の見分け方】鑑別③-1 簡単に偏光器を作る方法【鑑定】でした。
最後までお読みいただきありがとうございます。
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