【貴金属の見分け方】② 貴金属の品位と刻印【鑑定】

貴金属

今回は貴金属の品位と刻印について解説します。

  • 貴金属の品位とは
  • 貴金属の刻印とは

貴金属の品位とは

貴金属製品や地金に含まれているメインとなる金や銀・プラチナの割合です。

日本では千分率で表すことがJIS規格で定められておりますが、金の場合はカラット表示も行われております。

それではまずカラットとカラットゴールドについて近山晶先生の宝石宝飾大辞典より引用させていただきます。

引用
カラット karat (K)

起源は重量単位のカラット(ct)と同じであるが、Kで表示されるカラットは現行では金の品位を表す用語である(カラット・ゴールド)。
かつて、金の重量もしくは取引の単位である1トロイ・オンスが24カラット(K)の重量と定められているために、純金はK24と表した。
金の合金をつくる場合には、1トロイオンスを基準として、18カラットの重さの金と6カラットの重さの卑金属を混ぜられたものがK18金と呼ばれる。

カラットゴールド karat gold

純金であるファイン・ゴールドと区別して、卑金属のある割合の混合された金合金をいう。
例えば、K18金、K14金、K10金などという。
日本では習慣的にカラットの語を省略して、単に18金、14金、10金などと呼ぶ場合が多い。

宝石宝飾大辞典新訂第3版 著者 近山晶氏

金(ゴールド)の場合


純金 千分率 999 カラット表記 K24
22金 千分率 916 カラット表記 K22
18金 千分率 750 カラット表記 K18
14金 千分率 585 カラット表記 K14
10金 千分率 416 カラット表記 K10
9金 千分率 375 カラット表記 K9

上記は造幣局の刻印を基準にしておりますが、他にもK23やK21.6・K20などもあります。どの純度の金がよく流通しているかは国によって変わります。
日本では圧倒的にK18が多いですね。バブルの頃はK24の貴金属も人気があった様です。(純度志向)

銀(シルバー)の場合

千分率 999 純銀
千分率 950
千分率 925 スターリングシルバー
千分率 900
千分率 800 

上記も造幣局の刻印を基準にしておりますが、銀の場合純度が800以下の場合は銀製と表記をしてはならないようです。
ティファニーのスターリングシルバーが一番有名ですね。

白金(プラチナ)の場合


千分率 999 純プラチナ
千分率 950
千分率 900
千分率 850

上記も造幣局の刻印を基準にしておりますが、プラチナの場合純度が850までの4区分となります。
日本はプラチナが大好きです。しかし世界的にはプラチナよりホワイトゴールド(白色金)がよく使われております。

貴金属の刻印とは

貴金属製品や地金に品位を打ち込んだものです。

日本では業者が自主的に打つ場合と造幣局検定があります。

では造幣局検定についてまずは宝石宝飾大辞典より引用させていただきます。

引用
ぞうへいきょくけんてい[造幣局検定] hall mark(japan)

日本の貴金属製品の品位証明制度は、法的な強制はなく、業者の自主性を元に行われている。
政府 (造幣局)は、正しい表示の製品が出回り、貴金属製品の正常取引が行われるよう、業者よりの依頼により受託の品位検定を実施している。
検定は試験と分析の両面から厳重に行い、検定に合格したものには、政府証明の印として、日の丸マークと品位記号が表示のように押刻してある。

宝石宝飾大辞典新訂第3版 著者 近山晶氏

実際の造幣局検定刻印はこちらです。
日本の旗と品位が刻印されます。

業者が自主的に打つ刻印はこのような感じです。

金(ゴールド)

銀(シルバー)

白金(プラチナ)

引用にもあります通り造幣局検定刻印は強制ではありません。
またK18やPt850などの刻印を打つことはそんなに難しくありません。
しかし、造幣局の刻印を勝手に打つことは法律に触れます。

造幣局の刻印について詳しく知りたい方はコチラをご覧ください。
独立行政法人 造幣局 貴金属製品の品位区分と証明記号

以上「貴金属の品位と刻印について」でした。

最後までお読みいただきありがとうございます。

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